事例紹介

【決定編】パッケージ提案。和の食 いがらし様の青柚子水ようかん
和の食いがらし様の青柚子水ようかんのパッケージ提案後編です。 前編はこちら 中編はこちら 前回ほぼ決まってきた資材。 今回は前回からさらにアップデートさせ見積り、発注ロットまでを決めるべく伺いました。今回も五十嵐様、デザイナー石田、弊社より若旅の三者での打合せ。 ◎今回の提案内容 掛け紙の本紙での色校 商品札の本紙での色校 説明紙の本紙での色校 中パック3個入、4個入の見極め 新しいゴムの提案 付属させるスプーンと袋提案 外PP袋提案 PP袋を止める要冷蔵シール提案 保冷剤と保冷剤袋の提案 紙手提げの提案 全体のロット数と見積り提案 掛紙は簀の目和紙の裏刷りで前回より濃いめにしたものを提案 商品札は竹はだ110kgで自然色の和紙のような質感を提案 箱の中に入れる商品説明紙は前回同様トレーシングペーパーでコピーを整えました。 中の個包装パックは白に決め、予め五十嵐さまに3個入り、4個入に中身を詰めていただいておいた。 新しい色目のゴムを提案 プラの透明スプーン、木のスプーン、wasaraの竹スプーンの3つを提案。口当たりも含め検討。さらにそれを入れるラミネート和紙袋も提案。 全体を覆い汁漏れを完全に防ぐPP袋は前回より柔らかめなものでサイズも調整。 PP袋を止めるシールとして「要冷蔵」のシールを色、書体など合わせて9パターンから選定。 保冷剤サイズと濡れないように保冷剤を包む不織布の袋を提案。 手提げ袋として不織布貼りの保冷小判抜きバック、表面マットPPの紙手提げの2種類、大きさ色も合わせ6種類から選定。 実際の使い方や在庫場所、現実的な個数/月を相談しながら複数の見積りを提案。  中パック:3個入り、4個入り 説明紙:2パターン スプーン:木とプラと。 実際に食べてみて口当たりなどを確認。 スプーンを入れる和紙ラミネート袋 PP袋はお客様が裏返すことのないように上で要冷蔵シールで留めます。 不織布貼りの保冷剤もありますが、見た目の良さで不織布袋に入れたものをご提案。濡れなければ入れたまま凍らすことが可能。 決定案がこちらになります。 手提げは紺色のマットPPのものを選定。オリジナルも考えましたが在庫場所やロットから今回は既製品でのご提案。この他に写真にはありませんが、不織布貼りの保冷袋も提案しました。  五十嵐様にもとても喜んでいただけました。最初の訪問から2ヶ月弱。初回から2回目はおせち準備などで若干間が空きましたが、正味1ヶ月ほどのやりとりでここまで出来上がりました。 弊社は特に、料理屋さんのブランド力を上げるための、お土産やお弁当作りのお手伝いを、と考えています。基本的に「こうなら売れる」「こうならメディアが取り上げるんじゃないか」ということは考えていませんし、正直なところあまり得意ではありません。なぜなら、当然利益は大事です、しかし料理屋さんが何のために忙しい中お土産を作っているかと考えると、やっぱりお客様の喜ぶ顔がみたい、美味しかったよまた来るね。と言ってもらうことを励みに、一生懸命に料理やお土産をお作りになられていると私達は思うからです。メディアなどに取り上げて頂くことは悪くはないのでしょうが、一時的に売上が上がる事は求めていないと考えております。 そのような考え方に基づいて、お店のお得意様にどうしたらより喜んでいただけるか、ということにフォーカスしてお客様と相談しながらご提案します。 さらに弊社の強みとしては事例が多くありますので、必要な商品を多数在庫している点もあります。 全て別注品になればお金も在庫場所もかかりますが、弊社の在庫商品をお使い頂くことで、別注品のコストを抑えることができます。 まずは少しの別注商品で小ロットのお土産、お弁当ができる。お店がトライ&エラーを繰り返すことができ、初期費用を抑える事でもお役に立てると考えております。 三者で作るクオリティとスピード 必要に応じてデザイナーに入ってもらうことも多くあります。 お客様、デザイナー、弊社との三者での打合せはクオリティもスピードも上がります。 お客様とデザイナーだけでは別注だらけになりやすい、そこに弊社が加わることで提案を現実的なものにしていくことができると思っています。 

2018.08.10
【中編】パッケージ提案。和の食 いがらし様の青柚子水ようかん
恵比寿 和の食いがらし様の青柚子水ようかんのパッケージ提案中編です。 今回のメンバーは、店主の五十嵐様、デザイナー石田、弊社より若旅の三者での打ち合わせとなりました。 前編記事はこちら。 前回の懸念点をまとめ、2回目のミーティングを行いました。 目指したのは、機能性プラス名物にふさわしい高級感と王道感。 今回の商品は、コース料理のお土産としてご提供されることが検討されているので、 ターゲットとして意識したのはお土産をお召し上がりになるであろうお店に来た方のご家族や、パートナーの方々。  【提案内容】 木の折→紙のインロー仕様の貼箱 金の中トレー→汁漏れを防ぐため嵌合性の良いパックにし、食べやすいよう個包装として2つに分けた。 中に薄い和紙で包み高級感と奥ゆかしさを出した。 商品の説明を入れた。 掛け紙、商品札で高級感と王道感を演出 最後にPP袋に入れることで完全に汁漏れを防ぐ。  [貼箱] 3パターン いがらし様のテーマカラーの紺を意識して、鮮やかなブルーのもの。 薄い灰色、薄い水色の風合いと素材感のある紙で貼ったもの。 *紙の貼箱にして狙いたかったもの。 1.付随した細かいパーツが増えるため高級感と価格とのバランスから木箱よりも価格を抑えたい。 2.紙のインロー型にする事で汁漏れした場合少しでも水分を吸う効果。 *約30ccの水を入れても内箱がしっかり水分を吸収してヨレヨレ感はありますが、 箱の外側は少ししっとりするくらいで漏れることはないと検証済み。 [中に敷いた和紙] 在庫品の薄い白和紙 [商品説明の紙] トレーシングペーパー87.5kg 家紋とロゴを使いレイアウト。 今回はダミーでの商品テキスト。  [掛け紙] 奉書紙 2パターン 一つは青柚子が散らばったパターン柄。 もう一つはいがらし様の家紋をモチーフにレイアウトしたストレートなデザインのもの。 [商品札] 簀の目和紙 2パターン 白、紺の大きさ違い [ゴム] 色合いを見ながら何種類かご提案。  五十嵐様にも満足をいただけました。 かなりゴールに近くなって来ました。 【完成度を上げるために】 水ようかんを2つの個包装にしたが、改めて食べる側に立って考えると、1個を一人で食べるには量が多いのではないか。 →箱の大きさは変えず、1パックが適量になるよう2個→3個の個包装にしよう。 →お召し上がりになる方の手を煩わせないようにスプーンをお付けするか検討する。 今回のものをほぼベースに来週またお伺いすることになりました。次回は商品コピー、掛け紙、商品札の紙の選定、色の出方、全体の見積りを含めて完成させたいと思います。 というわけでこのシリーズは完成間近で、後編へ続きます。次回パッケージが完成した、投稿をぜひお楽しみに。 

2018.08.03
【前編】パッケージ提案。和の食 いがらし様の青柚子水ようかん
「和の食 いがらし」様の青柚子水ようかんのおもたせパッケージのリニューアル依頼を受け、ついでに取材させていただきました。 恵比寿駅から徒歩5分ビルの2階。  店主 五十嵐様 滲み出る人の良さと誠実さ! お店もいつも清潔で気持ちの良い空間です。 さっそく水ようかんを作っていただきました。  この時期の青柚子をチーズカッターで削って小豆が混ざった寒天が固まらないうちに混ぜます。「いろいろ試したけどこれが一番香りがいいんだよね」 いい香りがします。  手際よく小鉢に移します。 入れたそばから固まり始めています。 かなり柔らかめの水ようかん。 汁漏れが若干きになるのでラップで小鉢を巻きます。 箱は杉の折箱。入れると高級感が漂います。  蓋のひとつひとつに店主自ら焼印を押していきます。 出来上がり。 今回は在庫品でできる外装のご提案をさせていただきました。 もともと天紙を使って掛け紙としてお使いいただいていましたが、和紙とゴムを使い、掛け方に工夫をしました。 朱の印鑑が効いてますね。 焼印、ゴム印をお持ちだったのでできた包装ではありました。 青柚子水ようかんを購入させていただき、お土産としてさらに良いものとするために考察としてまとめました。 【懸念点】 ・小鉢と杉箱に少し隙間がある ・かなり柔らかめに作っておられるのもあり、傾けてしまうと汁漏れがきになる。 ・2、3人前を1パックにするより一人分ずつの個包装パックにした方が食べる方には良いのではないか。 【解決策】 ・嵌合性の良い蓋付のパックを2つにしてみてはどうか。 ・パックにきっちり合わせた外箱にしたい。 ・食べ方指南的なお店からのメッセージを印刷して入れたらもっとよくなるのではないか。 ・上記の実現のため、また外装をさらに充実させるため、コスト面から杉箱ではない箱の提案も視野に入れたい。 以上が恵比寿の名店「和の食 いがらし」様の パッケージ提案 前編 です。 次回後編は懸念点を踏まえ、弊社の提案を記事にしたいと思います。乞うご期待! 

2018.07.05
日本料理 海音のパッケージに唸った!
石神井公園駅から徒歩3分ほどに「日本料理 海音(かいね)」様はあります。 店主の小野寺さんは、料亭の新ばし金田中を出たあと、30歳でこの店を開店しました。 今年で14年目になります。 ご自身はサーファーで、それもあっての「海音」?(取材後にあ!っと気づきました...) 今回はこの「海音」様のお土産のパッケージがすごいということを聞きつけ、取材してきました! 店主の小野寺さん(奥)弊社代表の若旅(右) 二人は小野寺さんが金田中にいる時からの知り合いで小野寺さんは「30歳で店を出す!」と当時から話していたそう。 箸やお弁当の折箱も弊社の商品をお使いいただいています。 海音オリジナルの日本酒なんとその名も「まずい酒」。このラベルは、あの昭和に一世風靡したバンドのジャケット風!面白い! あそびがありますね。 そして本題のパッケージ。 これ、蕎麦のかえしです! 何とも印象的なパッケージ!! 聞けば、オープン時からのスタッフの方が描いた、以前にいたスタッフの顔だそう! それをスタンプにしてクラフト紙に押しているのだとか。 そして瓶は弊社の商品。通常は置いていませんが取り寄せでお届けしています。 小野寺さん曰く、 「とにかく不味そうに見せたかった笑  味には自信あるからさ、そのギャップを狙って。楽しいほうが面白いでしょ。ほら、レコードとかCDとかジャケ買いで失敗とかすることあるでしょ? あの逆だよ。」 と簡潔でおもしろい!! これを聞いて「なるほど!いいパッケージだなあ。」と小野寺さんの人柄も含めてググッと心を掴まれました。 このかえし、店のどこかに宣伝があるわけでもなく、売込みもしてない。 ランチに蕎麦を食べた人から「うまい!買えないの?」と言われることが多くなり、「じゃあ」ということで、瓶詰めにして持ち帰れるようにしたんだとか。口コミで大量購入される方もいるそうで、知る人ぞ知るお土産です。 今回取材してみて、味はもちろん(頂いて、家で堪能しました)作る店側も楽しんでいることで、とても伝わるパッケージだと思いました。 その小野寺さんの「仕事は楽しまなきゃ」という姿勢に感動し、ものすごく元気を頂きました。 「日本料理 海音」様が地域に14年間愛され続ける理由が分かった気がしました。

2018.06.25
杉の家 やまぐち様
東急東横線 新丸子駅からほど近い川崎グリーンプラザホテルの1階に佇む「杉の家 やまぐち」。 のれんをくぐると満面の笑みで女将さんが迎えてくれました。 カウンター越しにはおくどさん、炭火の焼き台が置かれ、高級感がありながらもほっとするような雰囲気があります。 店主の山口利和氏は「加賀屋」などの名店で修行後、現在の店を開店するに至ったとのこと。 今回は、そんな「杉の家 やまぐち」のお弁当の人気を聞きつけ取材をさせていただくことになりました。 Q.カップをたくさん使っていらっしゃいますが。 A.毎日100〜200本くらいのお弁当を作るから必須だよね。煮物係、揚げ物係などそれぞれのに分かれてカップに盛って、最後に一気に盛り込みを完成させる。 ■ステーキ弁当¥2,500(税別) 折箱:淡茶折267-105 Q.お弁当はどんなお客様に? A.製薬会社のドクターの弁当が多い。ドクターから直に頼まれることもしばしばある。あとは常連さん。一度食べてもらうとリピーターになるお客さんが多いね。 ■穴子弁当¥2,000 折箱:木目2段折65 秋田杉 ■二段弁当¥2,500〜 折箱:吉野瀬2段折70  ■二段懐石弁当¥3,500〜 折箱:淡茶3マス折 2段 Q.折箱は何種類お使いですか? A.4種類。やっぱり汁漏れの心配のない融着の折箱はいいよね。もともと木製の折を使っていたんだけど、お客さんが食べ終わった後に捨てづらいのと、コスト的な理由で。ただしあんまり安っぽいものは使いたくないんだよな。 Q.3種類のお弁当に紙のスリーブをお使いですが。 A.掛紙をしてゴムをかけて風呂敷をして… となると、スピードと手間の部分を考えると、ある程度スリーブでコストがかかっても価値はあると思うんだよね。お客さんに届くまでの間に蓋が開いちゃうこともなくなったし、風呂敷の結び玉もないから重ねやすいしね。 Q.しかしどのお弁当も食べ応えがありそうで、値打ち感がすごいというか… A.そうでしょ?笑。一度食べるとリピーターになっちゃう笑。でもどうせならお得に美味しく食べてもらいたいからね。 Q.お弁当作りが好きなんですか? A.好きというか…。まあでも嫌いじゃやれないよな、笑。  奥様が女将を務め、娘さんも一緒に働く「杉の家 やまぐち」。 取材中も女将さんに、始終明るく対応していただき、こちらまで元気になるようでした。 毎日相当な数の弁当をこなすやまぐち様。 今回の取材では、その細やかな気遣いや妥協のないこだわりの中に弁当が出続ける理由を垣間見たような気がしました。 使用されている折箱

2018.06.01