飲食店が今できること 「庭niwa」 柳澤由梨さま
コロナウイルスの影響もあって世間は自粛ムード。飲食店の皆様も、その打撃は否めないと思われます。
そんな中、代官山の「庭niwa」様では「鴨鍋のお持ち帰り」を始めたとのことで、急遽取材を申込みました。
飲食店様の今できる取り組みとしてご紹介したいと思います。
-まずはロケーションがほんとに素敵ですね。
実はアシスタント時代の仲間の紹介で、この場所を年末に借りておせちを作っていたんです。そのご縁でそのまま店舗としてお借りることが出来まして、念願のお店をオープンするに至りました。
-そういうわけだったんですね。
家もここから原付で20分くらいでしたので理想的な場所でした。
-この住宅街で、しかも庭に囲まれて分かりにくい場所でよくやろうと思いましたね。お客様は近隣の方が多いのですか?
そうですね。目の前のマンションの方とか(笑)近くの方が多いですが、たまに「インスタで見た」とご来店いただく事もありますが、基本口コミが多いです。オープン当時、読売新聞の方に取材をしていただいたことがあるんです。その記事を見てなどもあります。もう4年前の切り抜きを持っていらっしゃったりと。
-それはうれしいですね。オープン時には読売新聞の取材があったんですね。
店を出す前に知り合いのカメラマンと何か面白いことやりたいね、と、料理を作っては撮影してFacebookにアップ、というのをひたすら毎日やり続けていたんです。それは大変だけど楽しくて。それをたまたま読売新聞の方が見ていてくださって、店を立ち上げる際、取材をしていただけたんです。
-へぇ!!どこでどうなるかわからないものですね。その切り抜きをまだ持っていらっしゃるかたもすごいですね。
ほんとですよね。そういうのは本当に嬉しいですね。
-今はお店の情報はインスタなどSNSで出していますよね。
SNSは双方向コミュニケーションがとれますし、インスタは画像をシェアしてお店の情報をダイレクトにお伝え出来ますから。
インスタでオンライン予約のリンクも貼ってあるし、メッセージも送れますし。基本的には口コミでじわじわ認知してもらうのが一番だと思ってます。お客様層もその方がいいと思いますね。
-今回はコロナウイルスの対策で料理屋さんとしては何ができるのか、というところなのですがやはり影響はありますか?
ありますね。歓送迎会はなくなりましたし、皆さんお家などで集まっている印象です。
-それもあって鴨鍋のお持ち帰りセットにも繋がってきたわけですね。
そうなんです。「いつ来るかな」って待ってるのって嫌じゃないですか。なら自分から動こうと思って。
-なぜ鴨鍋になさったんですか?
お客様がお家で集まって召し上がれて、かつ、家ではなかなかできないものが良いかなと考えてました。お客様から冬の宝山(ほうざん)ネギを頂いていたのもあり、お店で鴨鍋の試食会をやってみたら好評で。それで鴨鍋セットにしようとなりました。
今回も持ち帰りとして折に詰めてインスタにアップしたらすぐに予約が入ったんです。
基本四人前ですが、追加対応もできると書いたら「五人前で」とかご注文頂けたりしています。
-箱膳に入れていただいてますが、汁漏れ対策などなさっていますか?
汁漏れ対策はしていないです。笹でも敷こうかなと思ってましたが、見えないしいいかなと思って。野菜も春菊とネギだけですし、鴨はドリップが全然出ないんですよ。
-それは効率的ですね。引取りの対応ですか?
そうですね。お弁当などは配達する時もあるんですが、その時もかならず手渡しをします。
-バイク便などは使わず?
使いませんね。インスタで不特定多数の方に情報は渡るとは思うんですが、どんな方に料理が渡ったのか分からず顔も見ないで渡すことはしませんね。衛生面などよっぽど気をつけていますが、何かあったらと思うとこわいと思ってますし。
-しかし行動が早いですね。
暇で、待っててもお客さんが来ない時期があったんです。それでひねくれてたんですが、「だったら自分が楽しいと思うことをやろう!」と思い返して。お菓子作りの得意な二人のスタッフがいたので、「喫茶をやろう!」と
夜の営業の日だったんですが、夜の営業をやめて昼から喫茶をやったんです。
-それもインスタで告知したんですか?
そうです。
そしたらたくさんの人に来ていただけて、お菓子も売り切れるくらいで。
またやろうかと思ってますよ。
-それは参考になります。それで今回も自分で動こうとなったわけですね。待ってないで一歩踏み出すのは大切ですね。
オープン当時の話から現在の話までたいへん貴重な話が聞けました。好きで、やりたいことを楽しく、自分のこだわりも持ちながら、かつ周りの状況も見極めて動くという、柳澤さまの生き方そのものも垣間見れた取材となりました。
コロナウイルスの拡大で飲食店様ができることとしても、これから店をオープンを目指す方やこれから何か踏み出したい方に非常に参考になる話ではないでしょうか。
柳澤さまこの度はありがとうございました!
柳沢由梨 様
和食店「庭niwa」店主。東京生まれ。幼少期を父の赴任地であったイスラエルで過ごす。文化女子大学卒業後、家具職人を志し京都の「宇納家具工房」にて木工の修業時代を送り、都内インテリアショップに勤務。その後、人の一生に欠かすことができない「食」世界を探求するために一念発起。料理教室のアシスタントを経て、割烹西麻布「眞由膳」に勤めた後、独立。2016年、都内・代官山(渋谷区鉢山町)に和食店「庭niwa」を開店。日本料理に基づきながら、育ったなかで得た広範な「食」を融合させた、素直なおいしさにあふれる魅力的な料理で人気。
著書に「わが家のおいしい梅干し・梅シロップ・梅酒のレシピ」成美堂出版。
板橋基之監督による映画『おべんとう』の中のお弁当を担当
[店舗情報]
庭 東京渋谷区鉢山町9-18
03-6416-1118
Instagram:niwani00